2025.05.08 05:54写真に対する考え「その一枚を大切にしていただきたい」このように考えています。これまで写場の撮影では「撮影体験自体を思い出にしていただきたい」と考え、撮影全データからピントハズレや不本意であろう表情などを省いた全てに調整を加えデータとしてお渡ししていました。これからは、撮影したデータから1枚をセレクトしプリント、そのプリントとプリントデータをお渡しする形に変えます。ゆえに、いろいろなところで開催されている撮影会のよ...
2025.02.23 08:13背景は飛ばさない背景を飛ばすことはない。できる限り背景も「画」として残す。理由は簡単で、人の目は画面の明るいところを無意識に観てしまう。ハイライトに引っ張っられる。意識せずとも被写体よりも先に明るいところを探してしまう。プリントした時にも、ハイエストライトが紙の白と区別がつかないようでは、写真として成立しない。昔は、このように教わった。しかし、今は違う。被写体と背景の明るさが同じ=被写体が適正なら背景は飛ぶ写真が...
2025.02.23 08:04写真は弱い宇都宮美術館での展示を観た。絵画、工芸、書、写真が同じ会場に展示されていた。感想は一つ、「写真が弱すぎる」。絵画や工芸と並べると、今回の写真、といっても毎度変わり映えしないのであるが、は弱すぎる。サイズも画としての強度も弱い。とても同等に観られるものではなかった。他のものは創造物と言っても過言ではないだろうが、写真は「借景」である。目の前にあるもの、光を反射するものしか写すことができない。撮影者の...
2024.10.04 14:40レンズを変える理由被写体のイメージに合わせるため。柔かいイメージにしたいときに、硬いレンズは目的にそぐわない。これは、結果が明白。そして、硬いライティングを柔らかいレンズで撮ることもある。つまりは、光の質との兼ね合いも大きい。(硬い光とは簡単に言えば「影がくっきりと出る光」、逆に柔らかい光とは「影のコントラストが低い光」)以前は、レンズ前にブラックミストフィルターを付けたこともあったが、フィルターはコントラストだけ...
2024.06.04 03:56笑わなくとも、良い肖像写真の撮影において、特に笑顔でなくてもよいです。笑顔の写真を残したい、というのであればもちろん笑顔で。「その人」の写真を残したいということであれば、笑顔でも、笑顔でなくともよいです。レンズと対峙すれば誰でも緊張します。その時に、慣れた作り笑いよりも自然と緊張した表情の方がその人らしいのであれば、笑顔でなくてもよいのです。「その日に撮った写真、笑ってないよね」と後から思い返せることが、写真を記録...
2024.01.23 05:15いずれ撮りたい写真人物の肖像写真を撮りたい、いずれフィルムを使って。フィルムを使い、昔ながらのストレートなゼラチンシルバープリントを作る。カメラはHASSELBLAD、レンズはSONNAR150mmの一本。ライトは1灯、背景もシンプルかつシックなダークカラー、男性ならレフも入れない。演出も小道具もいらないし、小細工もしない。スツールに座ってもらい、レンズを見てもらうだけ。西洋の肖像画は、地位のある人がその地位と立場...
2024.01.03 15:00お正月に家族の写真を撮る お正月に家族が揃った写真を撮る。 遠方から家族が集まる日など早々あるものでもなく、盆暮正月くらいのものだろう。そこで、家族の集合した写真を撮る。 写真は記録だ、などと大上段に構えるほどのこともなく、日々撮っている家族の写真の延長程度に撮っている。 数年後、数十年後、見返してもらえたらそれで良い。
2023.12.13 15:00写真展の意味 今年は二つの写真展に出した。一つは出身ワークショップのグループ展で渋谷、もう一つは私が住む街の隣のお祭りを展示した個展になる。 今週末、お祭りの写真を出した展示が最終日を迎える。最後の日、壁に貼っているプリントを持ち帰ってもらうことにした。過去に何度かやっていることだ。 写っている人に見てもらいたい、という気持ちで毎回夏祭りの写真を展示している。そして、写っている人にそのプリントを持っていてもら...
2023.10.03 15:00七五三の写真七五三のお写真を撮らせていただいています。作例のページに過去の七五三撮影の様子を載せました。ご家族、ご本人のご都合にもよりますが、撮影は朝の準備(美容室等)から始まります。初めは緊張の面持ちだった子が、鏡の中でみるみる大人っぽくお化粧されていくのを自分で見て、表情が変わっていく様子は、七五三ならではかと思います。男の子も、まだまだお母さんから離れられない可愛い面を見せてくれます。美容室で頭とメイク...
2023.09.23 04:30誕生日の写真 先日、私の誕生日でした。毎年、二人の誕生日と結婚記念日には、妻と二人で写真を撮っています。二人家族ですので、シャッターはセルフタイマーかロングレリーズケーブルで押すことになります。妻と付き合うようになってから、セルフタイマーとかレリーズケーブルを使うことが上達したことは、それ以前には考えていなかったことです(特にフィルムカメラになると、機種によりセルフの操作方法が違っているので、しばらく使ってい...
2023.08.14 01:55消費されない写真消費されないような写真を撮っていきたいと考えています。流行りや廃りに関係ないスタイルで、数十年後に見返しても「こういう写真でいいよね」と言われるような、スタンダードな写真。現代の「いい写真」はどうしても時代の反映を意識しているように思われ、それは「映える」だったりするわけですが、映えるという写真の多くはスマホで撮り加工しているものが多い印象。写真の加工技術は年々進んでおり、去年は一部の人しか知らな...
2023.07.30 15:00夏祭りの三日間真岡市の荒神祭、今年は無事に開催された。昨年は、一部簡素化していたが、今年はフルで開催された。三日間で歩いた距離は28キロほど、撮った枚数は8000枚弱(カメラは3台)。初日の午前中は激しい雨に見舞われたが、それ以降は暑く、熱い三日間だった。祭の写真と言っても、結局レンズを向けているのは人である。荒神祭を仕切る真若との関係も10年続いているおかげで、彼らを中心とした祭人を撮ることを理解してもらって...