背景は飛ばさない
背景を飛ばすことはない。できる限り背景も「画」として残す。
理由は簡単で、人の目は画面の明るいところを無意識に観てしまう。ハイライトに引っ張っられる。意識せずとも被写体よりも先に明るいところを探してしまう。プリントした時にも、ハイエストライトが紙の白と区別がつかないようでは、写真として成立しない。昔は、このように教わった。
しかし、今は違う。被写体と背景の明るさが同じ=被写体が適正なら背景は飛ぶ写真が溢れている。昔なら先輩から「下手くそ」と言われるような写真が、普通になっている。撮影に費用がかかるような副業、プロとはいえないような技術にもお金を払う人がいる。技術が伴わない撮影が見る人の目をなくし、見る目のない人が技術のない人に撮影を依頼するのループ。
写真は、二分されている。わかっている人とわからない人の写真に分断されてきている印象。学校で美術は教えても、写真の見方は教えてくれない。写真を感性のものだと思い込んでいる人は、その見る目を信じられるのか否か?
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