笑顔の価値観
写真の価値観、ではなく、撮影体験の価値観。
写真の出来不出来よりも、「どんな撮影を体験したか」を考える人が増えてきている気がする。要は「楽しく撮影できた」というやつ。
写真の出来不出来の判断がその時の感情に左右される風潮もあり(多少、下手くそな写真でも撮った時に楽しかったら良い!)、同じベクトルで撮影体験を重視している人が多い感じ。
個人的には、撮影の時に笑っていても笑っていなくても、どっちでも構わないと思うし、緊張しているのが写っていても、それはそれで思い出になると思うのだが、昨今の体験記憶は撮影直後の感情を優先するようだ。(だからオモチャで子供の気を引いて笑顔にすれば、目線がない写真でも「良い笑顔!」って言われる)
私は撮影の時に言わないようにしている言葉がある。「笑って」は言わない。その代わり、話しながらシャッターを切るので、笑っているところが写るかもしれないし、写らないかもしれない。セレクトの段階で笑顔よりも「その人らしい」表情が写っていれば、そっちを選ぶかもしれない。
写真は自由なので、笑顔の呪縛からも自由であって良いと思う。
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